なぜシティバンクの名前は「シティバンク銀行」なのか

前々から「シティバンク銀行」という名前に違和感があって、何でわざわざ「銀行」なんてつけてるんだろうと思ったので調べてみたら、銀行法で決まっていることなのだそうです。

(商号)
第六条 銀行は、その商号中に銀行という文字を使用しなければならない。
 銀行でない者は、その名称又は商号中に銀行であることを示す文字を使用してはならない。
 銀行は、その商号を変更しようとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。

なるほど。
「銀行」って使わなければならない他に、他業種は「銀行」という文字を使ってはいけないんですねー。

「たてきない」ってどういう意味?

買ってきた「壊れた少女を拾ったので」。
全部読みましたが、気になることがあるので感想は後日に。

気になることというのは、タイトルにもある通り、「たてきない」という単語の意味。
表題作の「壊れた少女を拾ったので」という短編に頻出します。
初めて目にした言葉なので、とても混乱しました。
しかし日本語には違いない。文脈から推測すればいいと考えた結果、何となく感覚は分かった……と思います……。

けど、やっぱり気になる。
推測した意味は当たっているはずだけど、ちゃんとした意味を知りたい。
分からなければ調べるまで。図書館に行く時間はないからネットを活用することにしました。

その前に、どういう状況で出てくる単語なのか確認しておきます。

使用されている場面と、その引用文

以下の引用文の強調はこちらで行ったものです。

最初に出てくるのが、夢の中に出てくるネバ虫どもがうっとおしいので殺虫剤を部屋中に撒き、自分の体も消毒するために殺虫剤を点眼した場面。

ああ、でもおねえさま、それは間違いでした。おねえさまのおっしゃる通りのうつけものでした。ほんとうに、たてきないです。夢を見るのは目ではないのですよね。

ここから頻繁に出てくるのですが、特徴的なものを挙げていきます。

無駄口ばかりたたいてしまって、ほんとうにたてきないたてきなくてたてきなくて、ばかなわたくしです。どうぞお許しくださいましね、おねえさま。

下の「毒の水」は語り手にとっては憧れや尊敬の対象。

自分の声が、あのときの、きれいに済みきった毒の水を思い出させたのです。(中略)おねえさま、ごめんなさい。わたくしの声などにそんなたとえを持ち出すなんて、たてきないことでした。

「おねえさま」の問いかけへの返事が気に入ってもらえず、叱責を受ける場面。

すみません、すみません。たてきないことを申してすみません。

レンチを投げつけられて気を失い、頭を七針縫ったことを思い出す場面。

大した怪我ではありませんでした。たてきないわたくしが受ける罰としてはまだまだ軽いものだったといえるでしょう。

検索した結果とその感想

ネットで調べてみて、最初に出てきたのはこれ。

質問者も俺と同じ状況で困って「情けない・至らない」という意味ではないかと考えたようです。
ちょっと俺の考えとは違いますが、そもそもWeb辞書にも載っていないので各々の考えが異なるのは仕方がないですね。
質問の回答は1つあったんですが……どうも違うような気が……。

考えや態度を最後まで押し通せないことだと思います。
またかかりきりになれないことだと思います。
「たてきる」の反対だと思います。

うーん、「たてきる」ってラ行五段活用だと思うんですよね。
仮に「たてきない」が「たて-きる」とした場合、「たてきる」の未然形は「たてきない」になるはず。「たてきない」になるには「たて-着ない」でなければ変。

そこで考えてみた。
なら「たて-着ない」という言葉があるんじゃないか?
「たて」という言葉を調べた結果、当てはまりそうなのは「縦」と変換した場合の

[3] (比喩的に)同僚との関係ではなく、上司と部下との関係。

これくらいしかないです。
けど、これに「着る」を当てはめるのは無理がある気がします。
というか、これって動詞じゃなくて形容詞なんじゃ?
「たて-きる」じゃなくて「たてきない」という単語で「とんでもない」みたいなもの。

ちなみに Google で検索すると、以下の結果が出ました。

少ない。たった41件(2009-05-26時点)。そのうち関係のありそうなのは半分くらいですかね。
更にこの本に関連のなさそうなのをピックアップすると、片手で数えられるくらいになりました。

茶栗鼠の映画評論では、主に書き手に対する修飾語としてたびたび使われています。

(2ch化粧板)【パックなしでは】美肌一族 Part2【生きられない】の >>289 では「日本語でおk」みたいに言われていました。

……分からん。Googleブック検索もしてみたけど出てこない。
Yahoo! でも msn でも検索したけどダメでした。

ここまでの結果、行き着いた俺の考えは「もしかして方言なんじゃね?」でした。
仮に古語だったりしても、ここまで使われていないのは不思議だから。
でも方言にしても、もう少し検索にひっかかりそうなもんですけどなあ。

以上を踏まえての考え

とりあえず、文脈からの予測に調べた結果を加味して

  • とんでもない
  • 至らない
  • どうしようもない

こういう意味なんじゃないかと判断しました。


Amazon のレビューや書籍レビューサイト、ブログでの感想などを見ても結構な割合でスルーされているところを見ると「実は一般的な言葉なんじゃ」という思いが湧いてきます。
でも先に書いたように、それならもうちょっと検索結果に出てもいいはず。
一応「どういう意味だろう」と書いている方は何名か見かけました。

それにしても気になって仕方ない……。
どなたか知っている方いましたら教えてください。お願いします。